2020年2月

3月9日の宮崎市郡医師会春期講演会は中止になりました

令和元年度 冬期講演会 「熟練外科医から若手外科医へ」県立宮崎病院 上田先生の講演内容を掲載いたしました

外科医人生40年 を振り返って:若手外科医への提言

過去40年間に外科診療は拡大手術から縮小、低侵襲手術へと変遷してき ました。特に鏡視下手術の進化は目覚ましく、近い将来にはRoboticsurgeryが 主流になるのでは?、遠隔手術が可能になるのでは?、などと囃されてます。 一方で現状のダビンチ手術には、医療経済的・マンパワー的に厳しいこと、執 刀医が限定されること、触覚がなく操作制限もあること、など解決されるべき 問題が多々あります。鏡視下手術では、高難易度症例やトラブル回避を要する 緊急事態に対処するのが容易ではなく、時として開腹下または開胸下での剥離 操作、縫合・結紮止血、手縫い吻合などが必要になります。余計なお世話と笑 われそうですが、ラパロ世代の若手外科医達がこれらの外科基本手技に習熟し ていないこと、その機会が少ないことがとても心配です。個々の症例に応じて 直視・直達下手術と先進的鏡視下手術の両者をうまく使い分けながら安全・確 実な手術を行って欲しいと思います。先般、ノーベル賞を受賞された本庶先生 の言葉に研究者には3つのC:Cntinuation,Concentration,Confidenceが必 要>とあります。我々臨床外科医にもこの3Cが当てはまると思います。日々 の診療において、全ての症例を大切に吟味検討すれば、いつの間にか膨大な経 験を積み上げることになり自信も芽生え外科医として成長できるはずです。今 後とも次世代を担う若手外科医の活躍に期待したい思います。

県立宮崎病院 統括副院長(兼)外科部長 上田 祐滋

冬期講演会を開催いたしました

宮崎県外科医会冬季講演会について

宮崎県外科医会会長
白尾一定

2020年2月21日宮崎県医師会館にて宮崎県外科医会冬季講演会が開催されました。参加者は62名でした。岩村威志先生より社保指導があり、一般演題6題の発表がありました。宮崎大学外科学講座の川野史彰先生と宮崎市郡医師会病院外科の甲斐眞弘先生に座長をして頂きました。熟練外科医から若手外科医への講演は、県立宮崎病院統括部長兼外科主任部長の上田祐慈先生に、「外科人生40年を振り返って:若手外科医への提言」という演題で講演して頂きました。総合診療外科・救急医療の実践、腹腔鏡・胸腔鏡の実践、腎移植の普及、開胸・開腹での肝切除、肝転移・肝門部胆管癌の治療法、九州大学第一外科での研究、米国ピッツバーグ移植センターや国内での研修等の内容で、若手外科医には、鏡視下手術技術認定医を目指す、糸結びの練習、高難度例やトラブル回避には開胸・開腹下の安全・確実な手術を心掛ける、日々の臨床症例を吟味し分析・討論・発表し論文作成することなどを伝えられました。最後に聖書のルカ伝の「求めなさい、そうすれば与えられます。探しなさい、そうすれば見つかります。たたきなさい、そうすれば開かれます。」の言葉を引用され、神頼みでは無く、自ら行動することを強調されました。貴重なご講演有難う御座いました。2020年11月29日第120回九州医学会外科学会がシーガイアにて開催されます。特別講演は、宮崎大学外科学教授の七島篤志先生と佐賀県医療センター好生館館長の佐藤清次先生にお願いしてあります。皆様の予定に入れておいて下さい。ご参加有難う御座いました。

第24回宮崎NST研究会開催のご案内と一般演題募集のお知らせ

令和元年度 宮崎県外科医会冬期講演会のご案内

【中止】宮崎市郡外科医会春期講演会のご案内